以前ちょこっと『タナカのヘビーウエイトをコンパウンドで磨くとツヤが出る』と言いましたが、今回実際にどんな風になるのかをご紹介します。

タナカのヘビーウエイトは、ツヤ消しで表面がザラついています。 まるで砂鉄の様な粒々としたものをスプレーで吹き付けた様に。

◆なぜ、磨こうと思ったのか?
 実を言うと、ブルーイングの為に買ったM29だったのですが、素人ながらに色々と考えをめぐらせていたのです。 『プロとして業者が仕事でするのなら、あんな面倒な磨きでヘビーウエイトの表面を磨いたりしてないだろう。 何かきっとプロとして表面のつや消しを簡単に除去出来る方法があるのでは?』と、考えていたのです。

①先ず最初に思いついたのが、『きっとスプレーペイント除去剤を吹き付けて、簡単に表面の黒を除去しているのでは?』と考えたのです。
早速、ペイント除去剤を吹き付けて見ると・・・驚いた事に【全く色が落ちなかった】のです!
拭き取ろうとしたペーパータオルには、一切黒いペイントが付かないのです。 真っ白のまま!
これには驚きました。 あの表面のつや消しの黒はペイントではなかったのです! と、すれば一体何なのだ? 考えられるのは【ブルーイング液で黒く染めた=酸性液で黒サビに仕上げている】という事しかあり得ません。
実際、ブルーイング液でヘビーウエイト樹脂(金属粉を樹脂で固めたモノで鈍いシルバー色)を染めると、つや消しの黒色になるのです。
『ひょっとして、コレをコンパウンドで磨けば、そのままブルーイング仕上げになるのでは?』と考えたのです。

以下、実験結果を写真でご覧ください↓
7V9A9781
7V9A9779
7V9A9785
 一番驚いたのは、シリンダーの部分です。
本当にブルーイングと何ら変わらない程の豹変ぶりです! 凄いツヤでしょ?!
他のバレルやフレームはヘビーウエイト樹脂ですから、シリンダーとは材質が異なります。 シリンダー部分は亜鉛合金です。

バレルやフレームは、ブルーイング液で染めたものを磨いた時とは若干異なります。 もっと磨いても良いのですが、磨き過ぎると下地(鈍い銀色)が出てくる為、黒っぽさが無くなって暗い銀色になってしまいます。 しかも均一性がなく、部分的にそうなるので醜くなります。 ですので、その一歩手前で止めています。
チャレンジ精神がある方は、もっとやってみては?

7V9A9801
 少なくとも本来のつや消しとは大きく異なり、ツヤ有りになります。目覚ましく変わったのはシリンダーとスウィングアウトする為のパーツ(ヨークと呼ばれる部分)のみが亜鉛合金の為、輝きが断然と増します。

ついでにハンマーとトリガーはサンドペーパーで磨いてシルバーっぽく仕上げています。 実銃がそうなっているので。

写真で比べて見ると、明らかにコンパウンドで磨いた方が豪華でよりリアルに近づきますね。
因みに、この写真を撮影した際、銃の表面にはシリコンスプレーも何も一切付いてないカサカサの状態です。 
何も付いてないドライな状態でこのツヤですよ?
皆様もやってみては如何でしょうか?